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―――――
―――
――――ガチャガチャ
それからどれくらいたったのだろうか。
留は上手く開かない扉を無理矢理開けようとしているような音でやっと我に返った。
誰が開けようとしているのかはわからないが、屋上の扉は建て付け悪いようでなかなか開かないようだ。
「おい!!留!!いるんだろ??開けろ!!っつかお前人のメールしかとこいてんじゃねぇよ!!」
するとその人物は、ドアがなかなか上手く開かない事に腹を立てたのか、少し苛ついたような声で怒鳴り始める。
どうやら先程から苦戦しているのは、さっき留にメールを送ってきた、留が人間界で心を許している二人のうちの一人のようだ。
「あっあぁ……」
そして留はそこでようやく教室に戻ろうとしていたことを忘れていたことに気がつく。
さすがにまずいと感じ、少し焦りぎみにドアを開けるのを手伝おう再び取手に手を伸ばした―…その瞬間。
――――バンッ ゴツッ!
勢いよく扉が開いたのだった―。
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