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「っしょっと……」
留は屋上につくと、ドアにもたれ掛かるようにして深く座った。
そしてさっきしまったばかりの携帯を、ポケットから再びとりだして電話をかけはじめる。
プルルルル…プルルルル…
『……はぃ。』
「……木葉??もしかしてまだ寝てた??」
電話から聞こえた第一声が、ねぼけているようなものだったので、留は困ったようにそう聞く。
電話の相手は、留と同じく天使で、幼なじみの
高宮 木葉(タカミヤ コノハ)
という女の子であった。
木葉は今年度から入学する生徒なので、今日は学校がない。
学校があればこの時間は起きていて当たり前なのだが、声からすればまだ寝ていたようだ。
留はそんな事すっかり忘れて朝早くから電話をしてしまったわけで。
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