Shio 01

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ビルが15階建てという事もあり,季節が冬という事もあって屋上は風が強く寒かった。 Shioが着ぐるみを着て全力で駆け上がってきても,尚寒かった。 まだ警官達は来ない様だが早く逃げるに越した事はない。 Shioはマシンガンを着ぐるみの中にしまい,右手を上げた。 それを合図に凍てつく冬の空気を切り裂いて黒麗がShioに向かって猛スピードで飛んでくる。 黒麗はカラスよりも少し大きく,夜の闇に溶け込んでいる。 Shioと黒麗が交差した瞬間,黒麗はShioの天へ高く上げた右手を両後ろ足で掴み,闇の空へ誘った。 「5秒遅い…ぼーっとしてただろ」 Shioは不快感を隠そうともせず口を尖らせた。
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