高校生と花占い

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      クラスに気になる男の子がいる 別にかっこいいという訳でもないんだけれど、妙に気が合うからよく一緒にいた 最近までは気の合う友達だとしか考えていなかった… でもこの前、夢の中に彼が出てきて、襲われそうになった私を助けてくれて、それから友達から一人の男として、気になって仕方がない 最近は気が付くと彼の事ばかりを考えている 好きなのかさえもわからないまま、学校の帰り道の今でさえ彼の事が頭から離れない 彼の事を考えながら自転車をこいでいると、少し段差になっている場所があって、私は転んでしまった 「いたたたた…」 怪我をした足を見ようとすると、そこには何本かのたくさんの花びらを付けた花が咲いていた 頭の中に、『花占い』という言葉が浮かんできて、すっかり怪我の事など忘れていた 「好き、嫌い、好き…」 無意識に花びらを取りながら口走っていた 何枚か花びらを取ると、残りの花びらが6枚だということに気が付いた 次は、『好き』 偶数が『好き』だということは、最後の1枚が『嫌い』だということなんて、子供の頃と違い、高校生になってしまった私にとっては花びらを取る前から分かりきっていたことだった それでも私は花びらを取りつづけ… 「嫌い」 と、最後の花びらを取り、そう言った そして私は 「好き」 と少し強めに言い、花びらの無くなった花を上に投げた 私にとっての花占いは、占いなんかじゃ決してなくって、好きだということを確信させるためのひとつの手段だったのだと、この時初めて気が付いた 「告白、どうしようかな…」 私はそう口にこぼし、答えの決まっている花占いをまた始めるのだった…    
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