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第一章二節 2つの大地で
どれだけの時間が過ぎたのだろうか?
タカは暗闇の中を只赤子の様に漂っている…。
タカ(エツ…何で泣いてたんだ?俺はどうなっちまてんだよ…此処は何処なんだよ…チキショワケわかんねぇ…)
タカは深い眠りに入っていった…
??「ねぇ!君!君ったら!ちょっと起きなさいよ~!風邪ひくよ!」
タカ(んだよ…うるせぇな…俺はねむてぇんだよ…ちっとは黙ってろよエツ!)
タカ「エツ!お前!あ、あれ?君誰?」
タカは目の前の女を見つめて、唖然としている。
目の前には、肩に掛かる程度の紅の髪に白い肌の女性の顔が在ったからだ。
タカ「えぇと…どちらさんです?あと、ココドコなの?」
タカは女性に訪ねる。
??「君ねぇ~、起きてそうそう質問攻めな訳!」
女性は多少気を悪くしてしまったらしい、タカの方を睨んで居る。
タカ「わ、ワリィ…俺はタカ君は?」
女性は可愛い笑顔を見せてくれた、タカも自然と笑顔になる。
ユウ「あたしはユウ、ヨロシクねタカ!あ、タカ何でこんな所で寝てたの~?風邪ひいちゃうじゃないのさ(笑)」
ユウはタカの顔を見つめて笑う
タカ「あぁヨロシクな、ユウ!んと上手く説明出来ねぇんだけどさ…よくわかんねぇ声がして、待ってるだの来いだの…、気ずいたらここで寝てたんだ。」
タカは顔に手を当て、悔しそうに言った。
そっと頭を撫でられる。
ユウ「辛かったね、怖かったね、もう大丈夫だよ。タカはもう一人じゃ無いよ、ほら起きて」
ユウはタカの体をそっと抱き上げる
タカはふっとエツの事を思い出す。
タカ「エツ…。」
ユウ「エツって誰?さっきもあたしにそう言ったね、タカの大事な人?」
ユウは優しく訪ねる。
タカ「あぁ…大事な人だな」
ユウ「そっか、その人は何処に居るの?」
タカは辺りを見回す、自分が住んでいる街の風景が広がる、だが空には太陽が2つ、片方は白くもう片方は黒い。
タカ「な、なぁユウ…」
ユウ「何?どうしたのタカ」
ユウは不思議そうに訪ねるそして、タカを強く抱き締めながら、うつ向く。
タカ「な、なんで太陽が2つもあんだよ…、此処はドコだ…。」
混乱、そして恐怖、二つが一度に押し寄せて来る。
ユウ「えっ?何を今さら?笑」
ユウは面白がっている、タカにはまだ状況が理解出来なかった…。
自分の知って居る街の風景だが確実に違う街で有る事は真実であった…。
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