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その機体の腕部と脚部は余りにも図太く、黄色の装甲に黒のストライプ模様が刻まれ頭部はモヒカンを模した角の列が付いており、背部には何か凶器らしき装備を積んでいた…。
──と、プトラの1機が素早く背後に移動し、レールガンライフルを向ける。
『はァッ!!よくみりゃ作業用ボーグスで…』
とそう言いかけた直後、
その鈍い作業用ボーグス…
“業鬼”の巨大な裏拳がプトラを側面から思いっきり撲りつけ、駆動系統がイカれると、
ズレた弾道で発射された弾丸がもう一機のプトラが胴部の制御回路を撃ち抜く。
『悪い…ハエかと思ったぜ…』
伝わる声から凄まじい殺気を感じたペリンは、操作する手の震えが止まらなかった。
残ったペリンを除く2機が、未知数の凶悪さを秘めた相手を難としても倒すべく、空中から射撃しつつ接近する。
バーザスの機体…“業鬼”のメガトン級の瓦礫を想定した、掘削工事用の重圧な装甲をした左腕部で防御しつつ、
背部に積む凶器らしき装備を右腕部で掴み外すと、それは巨大な刀身が直方型の“斬艦チェーンソー”に可変し
…襲いかかった2機を一振りで斬り裂いた。
『…タマはとらねェ…。“毛”はもらってくがな』よく見ると…─
2機のプトラはコックピット内部から数㎝下を狙って斬られ、それどころか斬撃がパイロットの髪をヘルメットごと斬り裂き、ハゲを作らせた。
『選べや…頭下げるか削がれるか…あのジャンクパーツをクズ呼ばわりした事撤回するか…』
『たかがジャンクパーツじゃないかッ!!』
『…ネジ一つだって俺らにゃ宝なんだよ
…可哀想に…直したらちったぁ飛べたかもしれねーじゃねーか…』
『冗談じゃないッ!!
は……ハゲだけは絶対イヤだぁァアアアアアッ!!!!』
奇声を発しペリンの機体は航空機に変形し飛ぶが、同時にバーザスの機体はホバリングで跳躍し、重厚な刃が装甲とコックピットを突き抜け、ヘルメットごとペリンの頭の髪を斜めから斬り裂いた。
─『二度と俺の前でジャンクパーツをクズ扱いすんじゃねぇ…。ついでにその“ジャンクパーツ”も置いていきな…」
──「…やっちまったよこの人」と有り様を見てザスラは溜め息をつく…。
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