観覧車

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ひとつ後の男の人は 今度はひとりで乗っていた。 客が丁度いなかったのだろう。 仕事の途中に休憩時間の出来た同僚を 羨ましいと思う様子もまるで見せずに 私とあなたは彼氏と彼女。 この前行ったイタリアンレストランに また行きたいねと言われたら そうだね、美味しかったねと 話を合わせる。 ゆっくりと観覧車だけが 空想の時間を刻み続けた。 end.
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