序章~誘拐~

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そう言って組長は僕を横の席に座らせた。 当然俺は正座をした。 何か恐いもんね。 そして 『いただきます。』 と皆で言い食べ始めた。 喋る事のない。 静かでどこか落ち着く朝御飯だった。 そう思った瞬間 『ゾクッ!!!』 背中に悪寒が走った。 僕はすぐに組長の方を向いた。 そして、小さな声で 「組長、あの・・・」 と言ったら 「何だ、空手?ご飯中は私語は慎むように。それから私はお前の父親だ。親父と呼べ。」 と組長は言った。「はい・・・すいません。ですが・・・!」 と僕が言いかけると 「用件は後で聞いてやろう。」 と言われスルーされた。 僕は分かった。 今はこれ以上言ったって無駄だと言う事が・・・ そして 『ごちそうさまでした。』 と皆で言い食器を取り俺は立ち上がり 「やっぱり僕の勘違いだったのかな?」 と考えてたら誰かが声をかけてきた。 「若。食器は私がお持ちしますよ。」 と男の人が言ってきた。 「えっと貴方は?」 と俺が聞くと 「私は・・・」 男の人が名前を言おうとすると 『ゾクッ!!』 またこの感じ!?殺気が!?そう思ってると 「私の名は暗殺者とでも読んで下さい。若。」 と彼は言っていた。 その時僕の目にも彼の目にも組長が写ってっていた。 「危ない!」 と僕は声を上げた。
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