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「見てなさい。これがお前がこれから生きてかなければいけない世界だ。」
と言って組長はまた暗殺者の方を向いた。
「やめ・・!」
と言いかける前に
『バーンッ!!!』
銃声が鳴ってしまった。
その瞬間僕の目に写ったのは頭を撃たれ血を流しピクピクと痙攣してる暗殺者の姿だった。
「おぇぇ!!!」
その光景を見た僕は吐いてしまった。
いや、吐き気を押さえられなかった。
「大丈夫ですか?若?」
と言って甲さんは僕の背中をさすってくれた。
組長さんは歩いてくると
「すまんな。食事の後だと言うのに嫌なものを見せてしまって。だがこれからお前が生きる世界はこう言う物だ。覚えておけ。」
と言ってきた。
「はい。わ、分かりました。
」と僕はこう言う世界に来てしまったんだ。
とやっと実感した。
「それでは各自仕事に着くように。」
と組長が言うと皆居間を出ていった。
「食器とかはどうするのですか?」
と青ざめた顔で僕が聞くと
「食器はあの人達がやってくれるんですよ。」
と甲さんが言うと十数人位の女の人が食器を片付けていた。
そんな中には朔さんの姿もあった。
朔さんは僕に気付いたのか近づいて来て
「アンタも初日から大変だね」
と言ってきた。
「いえ、そんな事ないですよ。」
と僕は苦笑しながら言った。
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