序章~誘拐~

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と僕が尋ねると 「俺の名前は柏 凍帝(かしわ とうてい)だ。覚えとけ呼び方は凍帝で言い、そしてこれから行くとこはこの支那元組の組長のとこだ。」 と男は答えた。 「組長のとこ?なんでですか?」 僕が聞くと 「ついてくれば分かる。」 と言い凍帝さんは歩き出した。 そして 「組長、連れてきました。」 と扉の前で凍帝さんは正座をしながら言った。 「うむ、きたか入れ。」 と中の人が言うと 「はい、分かりました。」 と扉を開けた。 その瞬間、とてつもない殺気が僕を襲った。 「ひいっ!?」 と僕は言いながら構えた。 「なんで構えてんだ僕は!?」 と心の中で叫んだ。 「ほう、この殺気に気付くとはやはり見込みがあるのう。」 と中の人は言ってきた。 「まぁ、中に入りなさい。」 そう言われるとさっきまでの殺気が嘘のように消えていた。 そして、言われた通りに入ると 「いゃぁ~。本当にすまなかったね。いきなりこんな事になってしまって。」 中にいたのは30歳から40歳位の大柄な男の人だった。 「いえ、なんにも・・・」 僕が混乱していると 「まぁ、そう堅くならないでくれたまえ。自己紹介が遅れたね。私の名は支那元組5代目組長、支那元 全斬(しなもと ぜんざん)だ宜しく。」 と組長が言うと 「宜しくお願いします。僕は・・・」
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