第1走 もはや

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宮木「俺、宮木誠治。20歳。2年前免許ゲッツ。愛車はさっきみた通り」 銀崎「07モデルだろ?あのファイブレ。しかも逆車。よく買えたな。」 宮木「まだローン払ってる。」 銀崎「いくら位?」 宮木「215万位。」 …………。 ちなみに07´CBRは新車で138万位である。 銀崎「…なんで原価より上回っとる?」 宮木「18回コケた。しかも3回ほど大破。修理した分上乗せ。」 銀崎「払い切れねぇんじゃね?それ」 宮木「言うな。俺はコイツを愛してんだ。」 銀崎(なら乗んなよ) 可哀想じゃん。CBR。せめて鑑賞用に置いとけ。 暫くすると入社手続きの紙と採用テストの詳細用紙を持って、受付嬢が来た。 受付嬢「も~、職権乱用程々にしてくださいよ~。」 銀崎「まーいーじゃん。それより今夜飯どう?加藤」 加藤「え、いいんですか?」 銀崎「おう、佐々木と原島と山野、あと桐島達と今晩打ち上げ🎵」 宮木は加藤が少しガッカリしたのを見てしまった。 加藤「あ、はい…」 銀崎「じゃ、またあとで」 玄関前。 宮木「少しは気付けよ。あの娘あんたの事好きなんじゃ…」 銀崎「うそ。マジ?」 宮木(意外と鈍感) 銀崎「まあ、それはイイとして、だ。明日改めて採用テストだろ?それまで寝床も要るだろ。」 宮木「でも何処に…」 銀崎「会社が寮がわりのライダーズマンション建てたからそっちに住んでもらう」 宮木(会社の金でマンション建つんだ…) 宮木は今一度改めて、シルバーブローという会社を見直した。 銀崎「じゃ、案内する。大体飛ばして30分だ。」 宮木「ういッス。」 すると銀崎はおもむろにこっちを向いてニヤリとしながら、 銀崎「所でお前、元走り屋?」 宮木「お、おう。モチだぜ。」 すると銀崎は更にニヤリとしながら、 銀崎「なら、かなり腕はいいはず。だよな。」 宮木「…あたぼうだろ。テメェ俺を誰だと思ってやがる。俺は『奥多摩の炎刃』と呼ばれた男だぜ?」 銀崎「ほーう。なら途中にある峠で俺と張れや。」 宮木「やってやるぜ。後で吠え面見せんじゃねーぞ?」 宮木は、CBRに跨りカギを挿してセルを回した。 キュルルッ ブィィィン!ブィィィン! 軽く吹かしてエンジンを慣らす。 銀崎も隼に乗り、セルを回す。 キュククッ ブオオオオォォォォォォン!!! オーバーリッタークラスの重みのあるサウンド。
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