第1走 もはや

7/26
前へ
/119ページ
次へ
どんどんガードレールが近づいてくる。 まだお互いブレーキはかけない。 宮木「まだだ!まだ早い!」 銀崎(まだ粘るか。) 迫る。メーターは75キロを指している。 迫る。銀崎はまだブレーキレバーに指をかけてもいない。 さらにガードレールが迫る。 宮木(…くっそ!もう無理だ!) CBRのテールが光る。 銀崎「貰った🎵」 抜かれた。 宮木のCBRが先にブレーキングしたのに対して、銀崎はコーナー20m手前で減速。 これで少し差がついた。 宮木「野郎!バンク角深ぇ!」 銀崎「まだ車体起きてる方だな。」 宮木(こうなったら立ち上がりで抜き返す!) 宮木のCBRは必死に隼に喰らい付く。 だが…… 宮木「ウソだろ…。」 銀崎「あばよ。」 コーナー中程で隼がとんでも無い速度で脱出し始めた。 宮木「待ちやがれ!」 必死にアクセルを開ける。 43Km… 離される。 55Km… 更に離される。 69Km… どんどん離される。 86Km… もうマシンのスペックだけじゃ追い付けない。 その時、銀崎がこちらを振り返り、 手を振った。 宮木「チクショーーー!!!!」
/119ページ

最初のコメントを投稿しよう!

544人が本棚に入れています
本棚に追加