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どんどんガードレールが近づいてくる。
まだお互いブレーキはかけない。
宮木「まだだ!まだ早い!」
銀崎(まだ粘るか。)
迫る。メーターは75キロを指している。
迫る。銀崎はまだブレーキレバーに指をかけてもいない。
さらにガードレールが迫る。
宮木(…くっそ!もう無理だ!)
CBRのテールが光る。
銀崎「貰った🎵」
抜かれた。
宮木のCBRが先にブレーキングしたのに対して、銀崎はコーナー20m手前で減速。
これで少し差がついた。
宮木「野郎!バンク角深ぇ!」
銀崎「まだ車体起きてる方だな。」
宮木(こうなったら立ち上がりで抜き返す!)
宮木のCBRは必死に隼に喰らい付く。
だが……
宮木「ウソだろ…。」
銀崎「あばよ。」
コーナー中程で隼がとんでも無い速度で脱出し始めた。
宮木「待ちやがれ!」
必死にアクセルを開ける。
43Km…
離される。
55Km…
更に離される。
69Km…
どんどん離される。
86Km…
もうマシンのスペックだけじゃ追い付けない。
その時、銀崎がこちらを振り返り、
手を振った。
宮木「チクショーーー!!!!」
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