57人が本棚に入れています
本棚に追加
「これより定例会合を行う。構成社員一同、気を付けぃ!」
鋭く副総統が号令をかけ、円陣を組んでいた男達は皆、直立不動の体制を取る。
その一人一人に目を配りKKK総統は満足そうに軽く頷いた。
「この忙しい時期にも関わらず、全員に集まって貰えた様だな」
さて、とコホンと総統は軽く咳払いをした。
「先週は……忌むべき!地獄の!試練と言う名の中間試験!が有ったが、皆首尾は上々だっただろうか?」
はいっ、と手を上げたのは社員10だ。
「総統の御指南のお蔭で、僕……苦手な古文で80点が取れました」
彼に続く様に、俺も。僕もだ!と言う主張が続く。
「前回の会合内容……源氏物語は萌えラノベだと思え、という提案ですね。総統の発想は何時もながらお見事でした」
副総統の言葉に、社員は全員深く頷いた。
「うむ……さすがは諸君だ。古典に即座に萌えられるスキルは並々ならぬイマジネーションが必要だからな」
因みに総統が言ったイマジネーション、この場合は妄想力と訳すべきであろうか。
前回の会合で、彼はお得意の身振り手振りを含めてこう演説をうったのだ。
最初のコメントを投稿しよう!