序章

3/9
前へ
/53ページ
次へ
  ◇◇◇◇ 古典? あぁ、確か今回の範囲は源氏物語だったな。 ……諸君、私は非常に不思議なのだが、アレのどこが難しいのだ? むしろ最高の萌え小説だぞ、あの作品は。 ……ナンバー10番は理解しがたいと?   ふむ、ならば少し丁寧に説明しようか。 私の持論なのだが、原作者とされている紫式部。あいつはきっと男に違いない。私はそう思えて仕方ないのだよ いいか、よく考えてみたまえ。 主人公の初恋は、年上の人。 しかも父の妃だ。 ……お姉さんの様な、美人な義母。 実に魅力的なタブーの香りがする! 妻となるのは何かツンツンしてる美人。 冷たいかと思わせといて、実はデレだったんだぞ! ツンデレも居れば、ヤンデレな愛人も居るっ! それから、幼女を育成したり、健気な出張先の女の子に――――。 ほら、今上げてみただけで、全萌え属性を網羅せんばかりのラインナップだ。 紫式部は男だろ、きっと。 現代に生を受けていたら、きっと素晴らしいギャルゲーのシナリオライターになっていたに違いない。 こういう風に脳内変換してみるんだ。 萌えられる姫を一人でも見つけられれば後は楽だぞ? 文法がどうした、活用がどうした。 萌えの力の前には、多少の困難など恐るるに足らずだ。先が読める様にガツガツ勉強にも励めようというものだよ。 あぁ、因みに私の最萌はだね―――――。 ◇◇◇◇
/53ページ

最初のコメントを投稿しよう!

57人が本棚に入れています
本棚に追加