公衆電話

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深夜十一時半過ぎ頃のこと。 「ない、ない…ない…」 女は携帯電話を探すため、ブランド物のバッグから次から次へと、小物を出しまくっていた。 化粧品、櫛(くし)、お菓子、漫画… 。 「やっぱりない…」 きっと、店に置き忘れてきたんだ…。 参ったなぁ…もう電車はないし…。 でも、携帯がないと落ち着かないし…。
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