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「でもさー、ほんと意味判んないんだもん。何であたしのパパはあそこまで陰湿でしつこい変人なんだろ。メガネダサいし。略して変人ダサメガネよ。」
気持ちは判るが、関係ないことまで文句を言い続ける読湖。
「変人ダサメガネは言い過ぎじゃないかなぁ?それに何でメガネなの。」
「だってダサいんだもん。ふんっ。変人ダサメガネで十分よ。」
琴美がクスクスと笑いつつ、フォローと突っ込みを入れたが、身も蓋もない読湖だった。
「う~ん。よみちゃんのお父さんが変なのはいつものことなんだし、気にしないでおこう。あ、メガネがダサいのもね。」
おっとりした口調の中から、急にちくりしとしたトゲを生やしてきた。
流石に読湖も顔をひきつらせて苦笑いをしてしまう。
「みいこ、それフォローになってない。一応あたしの親なのに、相変わらずニコニコしながらばっさり切るわね。」
「そう?まぁいいんじゃないかなぁ。ふふっ。」
本当にフォローだったのか、それとも違うのか。琴美は答えないまま怪しく笑った。
「んーそうだね、気にしたところであのパパが治る訳じゃないし。ま、いっか。あっはっは!」
全く気にしないニコニコ琴美と、どうでもよくなり爆笑する読湖。
散々怒りを発散したお陰で、読湖の憂さも大分晴れていた。
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