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ぞろぞろと全校生徒が体育館に集まる。中には体育が楽しかったらしく、集会で中断されたのに不満を感じている人もいる。
しかし、ほとんどの生徒は何故集会を開くのかわからない様子だ。
もちろん、僕もわからないのだが。
ふと、校長の方を見ると教頭と何か話し合っていた。
校長は少し戸惑っているように見えた。
(どーでもいいから早く終わんないかな…)
全校生徒が整列を終えると校長が壇上に現れた。
「皆さん、いきなりの集会で戸惑っているかと思います。しかし、教頭が大事なお話があるそうなので…教頭、お願いします。」
そういうと校長はゆっくりとその場を後にした。
どうやらこの集会の意図を校長も知らないようだ。
すると今度は教頭が現れた。
「ついにこのときが…」
化学教師がぼそりと呟いた。
その顔は喜んでいるように見えた。
「諸君、今日集まってもらったのは他でもない。私の提案を聞き、賛同してもらうためだ」
(提案??)
まわりが少しざわめく。
授業を中断し、全校を集めてまで聞かせる提案とは何なのか。
あれやこれやとみんなが想像し、意見する。
しかし、誰の意見も当たることはなかった。
「その提案だがー…」
「この学園は私がいただくことにした」
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