†僕の望み†

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(望みを言いなさい。 あの方が私を貴方に渡したのならきっと叶える価値があるのでしょう) 『あの…方?』 (えぇ。貴方もあったでしょう。 悪いけど話をしてる時間は無いわ。私は外の空気が合わないの) 『え、あ、そうですか』 会話してる僕は凄いなぁ。 パニック通り越して冷静になりつつあるよ。 そういえば紳士たるものなんたらかんたらってさっき言ったしね。 (そんな事を考えてないで望みを言いなさい。) え、考えてる事が分かるの? 凄いなぁ。 呑気に考えていると人形がこっちに向かって歩いてくる。 歩いて!? (さぁ、愚かなる人間よ。 私の手を取りなさい) 手を 小さな手を 差しのべてきた。
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