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どうしよう…
僕の姿は見えないみたいだし…
でも確か小さい頃の僕は…
『ねぇ、お兄ちゃんどうしたの?』
やっぱり。
うっすらと覚えてる。
あの日の僕は見たんだ。
幼稚園で…小さな僕を呼びに来た大きな僕を。
『家に帰るの。お願いだから。
君のお母さんが危ないんだ……!』
小さな僕はゆっくり頷き、
僕の手を取り
走った。
後ろから先生達の声が聞こえる。
こんな小さな子の足じゃすぐ追い付かれちゃうよね。
僕に触れるみたいだし…
抱えるか。
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