第4章 分裂

3/10
前へ
/69ページ
次へ
大阪府 大阪市 午後6時12分 その京都を襲った巨大地震が発生したのと同時刻、大阪でも地震が発生していた。 そして、同時に大津波が発生。川を逆流した津波は、地震で大打撃を被っていた大阪の町を、一瞬にして「水の都」と変化させた――。 後に「京都・大阪大震災」と呼ばれるこの地震は、学者たちが危惧していたものだった。 詳しく言えば、京都大震災はマグニチュード8・2、大阪大震災はマグニチュード8・5だった。 死者は一瞬にして200万人を軽く越えた。しかも、これと同時に、四国から紀伊半島にかけて伸びる中央構造線が崩壊。四国と紀伊半島の半分は水に浸かった。日本はこの2大地震と共に、左右に分裂したのだった――。
/69ページ

最初のコメントを投稿しよう!

135人が本棚に入れています
本棚に追加