ブルーデイズ

2/3
前へ
/247ページ
次へ
屋根の吹き抜けた教会に一人の少女が佇んでいる そして少女は思う 私の命はもうすぐ終わりを迎える 初めて心から愛したあの人が、私を殺しにやって来る 私を殺すためだけにやって来る それはとても悲しいこと けど、もう悲しみに涙することが私には出来ない 今の私にとって、全てはただの言葉としてしか意味を持たないから 私はまだ覚えているのかな あの人と出会った日のことを あの人と過ごした、ほんの僅かな時間を とても満たされて幸せだった あの頃の事を その全てを私は思い出として優しく抱きしめ、慈しむ事が出来るのかな 一色で塗り潰されてしまった心ではもう何も分からないよ ねぇお願い 神様がいるのなら、私に少しだけ時間をください あの日だまりのように温かった日々を思い出すだけの時間を・・・・・ 私の最後のわがままを、どうか許してください お願い、ショウ もう少しだけ、私に時間をちょうだい あの日から始まったんだよね・・・・・わたしたち・・・・・・
/247ページ

最初のコメントを投稿しよう!

70人が本棚に入れています
本棚に追加