~ 弐 ~

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 いつも私に物語を聞かせるような口調で、淡々と彼は語り始めました。 「見目で解ると思うが、それなりのお家柄の方だ。俺を拾ったのも、気紛れか、それとも善行が好きだっただけだろうと思っていた」  私を映す彼の瞳は、そこはかとなく悲しみを帯びていました。  私はこれに似たものを、かつて見た気がしたのですが、どうも思い出すことが出来ません。  彼は続けます。 「つい先日、あの方は子供を拾ってきた。子供というより、赤子だ。話すこともままならん」  彼は腕で赤子を抱く仕草をして見せました。
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