328人が本棚に入れています
本棚に追加
彼が言ったとおり、金は私に毎日きちんと支払われました。
私としましては、そんなにきっちりと払ってくれなくとも、と思っておったのですが。
そもそも身よりの無い彼は、どこに金のあてがあったのでしょうか。
私は全く知りませんでした。
「いいのですよ、無理に払って頂かなくても」
「いや。こちらは世話になっておる身ですから」
何度言ってもその一点張りで、彼は聞こうとしませんでした。
そうして、二週間ほども共に暮らせば、何となくではありますが、彼の性格が解ってきたような気が致しました。
最初のコメントを投稿しよう!