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4人でファミレスで話した時から葵と私は(茜と黄衣絽も)より、仲良くなった。
相変わらず、私と葵は朝のバスでいろいろな話をした。
「葵くんの家族はどんな人?」
と私が質問すると、
一瞬、悲しそうな顔をして私の質問に答えた。
「俺、姉ちゃん以外家族いないんだょねιι」
「えっ…」
「俺達今までいろんな話したよね。お互いの学校や、友達の事とか…でも俺、家族の事話してなかったよね。
俺、緑ちゃんの家族の事は知ってたのに…ゴメンι」
「謝らなくてもいいよ!私の方こそ変な事聞いちゃってゴメンねιι」
「ん。いや、話すよ。ってか、緑ちゃんには知ってて欲しいし。」
と言って葵は自分の家族の事を話始めた。
「俺が12歳の時、姉ちゃんとは6歳離れてたから姉ちゃんは18歳だったんだけど、その時俺の両親は仕事でそれぞれ海外に行ってたのね。そん時に飛行機事故で死んじゃったんだょね。……両親が死んじゃってから親戚の叔父さんと姉ちゃんが働いてくれているから今こうして俺も高校通えてるの。
…ざっとこんな感じかな~。」
と葵はわざと明るく両親の事を話していた。
「………」
自然と涙が溢れた。
葵の両親を自分の両親に置き換えてみると涙が止まらなかった。
「俺は別に、緑ちゃんを泣かしたくて両親の事を話したわけじゃないんだょね。
…ただ友達として俺が知ってて欲しかっただけだからさ……」
と葵は慌てながら一生懸命私を宥めてくれた。
でも私はしばらく涙が止まらなかった。
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