4人が本棚に入れています
本棚に追加
/145ページ
―乙女の無邪気―
春の暖かな日射しに眠気を覚えながらルードは活発に動き回っているユキを見つめた。一緒に住むようになってからまだ日が浅い。
ユキはチョウを捕まえようとしているがすんでのところで逃げられている。
それに飽きたのかユキはルードのところに駆け寄ってきた。
「ルード。遊んでよ」
「少し休ませてくれ」
「だめだよ。遊んでよ」
ユキはそう言ってルードに飛びついた。しばらくは勝手に遊んでいたが、いつの間にか寝息をたてはじめた。
「やれやれ。私の上で眠ってしまうとは」
無邪気に遊び疲れて眠るユキを見つめてルードは微笑みを浮かべた。ルードは瞳を閉じて眠りについた。
最初のコメントを投稿しよう!