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―目覚め―
ポカポカとっても気持ちいい。もっと寝ていたいとユキは思った。
でも、とってもうるさくって眠れない。喧嘩をしているようだ。
「けっ! 猫と犬の癖に!」
「あんた、うるさいよ! ユキが寝てるんだから!」
「ぎゃぁ!」
悲鳴に驚いてユキは飛び起きて、ぼやけた視界で一生懸命、悲鳴が聞こえてきた方を見た。
すると、知らない大人の猫とカラス、ルードがいた。
ルードが気づいてユキの方を見た。
「起きたのか? 大丈夫なのかユキ?」
ルードが側に寄ってきてユキの頭を鼻で小突く。
「うん! 大丈夫だよ」
ユキは元気いっぱいで答えた。
何か捨て台詞を吐きながら、カラスが逃げていく。
「初めまして、ユキ。私がお前の姉のミキだよ。よろしくねぇ」
しなやかな動きでユキに挨拶をした。
「よろしくお願いします!」
ユキは一生懸命に興奮しながらお辞儀をした。勢い余って転んでしまう。
それを見て、ルードもミキもユキも一緒に笑い出した。
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