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・あの子は秋月綾である。
―これを否定してしまっては始まらない。とりあえず肯定しよう。
・彼女に関する記憶は?
―ない。夢で思い出す傾向にあるらしい。確かに以前、あいつに会っている…気はする。
が、現実はかなり違う。
・彼女の話が偽である可能性は?
―考えられる。実はあいつは転校しただけで、俺はそれを忘れていたとか。あるいは夢はでたらめで、俺はそれを信じ、都合よく頭痛が発生。…しかしそれではあいつの話が噛み合い過ぎて、逆に不自然だ。
・彼女は魔女か?
―知らん。彼女と面と向かって会話したのは昨日が初めてだ。異能力とやらを確認しなければ分からない。というか、魔女なんて架空の生き物じゃなかったのか。
・彼女の命が今の俺の命である件。
―大いなる謎だ。俺は重傷を負った記憶もないし、手術を受けた経験もない。
・どうして今頃現れた?
―あいつは階段で"もう少しだから"と言った。あれは"もう少しで頭痛がひく"の意味だったのか、あるいは"もう少しで何かが起こる"の意味だったのか…。後者であれば何かしら俺に伝えたい事があったと考えられる。それは…記憶と"アレ"の関連性?そして…自らの消滅?
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