変 -migraine- 化

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どうでもいいが、こいつとは幼稚園からの友達で、小学校、中学校と同じだったものの、高校では別々になった。 当時それっきりだと思っていたが、何の因果か3年後…つまり今、大学受験に失敗した俺達は予備校という微妙な空間で再び席を並べている。 「お前、最近調子どうよ?」 ツンツン髪に両手を組んで乗せ、佐野が口を開いた。 『いたって健康。最近といえば、PCをいじくって少し寝不足気味…かな。』 「いや、そうじゃなくて…。いいか、穹。もう11月だぞ。そろそろ…というか、とっくに入試に向けて焦るべき時期なのに、何故お前さんはそう余裕なんだ?」 『なんだろうなぁ…。』 「大丈夫かよ…。だいたいお前は…。」 階段を降りた先にある靴箱に着くまで佐野はいろいろな説教をたれていた。 俺にとってはそれは日課なようなもので、説教中、なぜかたまに出てくる"ガ○ダム"には若干反応を示したものの、基本的に無視。
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