終わった人生

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   ゾクッ… 突然、背中に悪寒がはしった。 それは自分が生前にも感じたことがあるもので、死ぬ数時間前にも感じたものだ。 それはつまり… 悪霊が近づいているしるしである。 ただし生前と違うのは悪霊の居場所が正確にわかることだ。 今までは肉眼で認識できるか、5mくらい近づかなければわからない感覚で、今はもっと広範囲で… ここから西に100m離れた場所で……かなり大きい。 他にも大小問わず3体ほど…いやもっとたくさんの霊がこっちに向かっている。 これはヤバい。 本当はまだ母のそばにいたいがまずは自分の命(と言って良いのかわからないが)を守るのが先決だ。 今は兎にも角にも逃げなくては。 名残惜しそうに数回自分の体と泣き崩れる母を見てからあたしはその場から離れた… .
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