終わった人生

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あれからどれくらいたったのだろうか? 幽霊になるというのはお腹もすかないし、眠くもならないわけであまり時間というものを感じることができない。 それに温度を感じないのは勿論、朝や夜になっても視界が悪くならないものも不思議なものだ。 いつの間にか夜になってていつの間にか朝になってて… 兎に角、どれくらいたったのかを知りたい。 しかしながら私は悪霊に追われる身。 そんな事を考えながらも現在進行形で逃げ回っている。 逃げれば逃げるほど悪霊の数は一つ二つと増えていき、最早数えるのも面倒なくらいの数を感じて鳥肌が収まることがない。 しばらく道を慎重に逃げでいれば前方に悪霊とはまた違った気配… ふと顔を上げれば少し大きめのバイク。 バイクにはあまり詳しくないが、あれは属に言うハーレーダビッドソンというバイクだと思う。 それはとてもカッコイいとてもカッコイいんだが… なぜかショッキングピンクなのだ。 それに合わせるかのようにその乗り手と思われる男性もまた同じ色のつなぎを着て、同じ色のヘルメットを右手に抱えて煙草をふかしていた。 .
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