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「はぁ…はぁっ!」
綺麗に舗装されたアスファルトの上を私は走る。
そりゃあもう必死に走る。
後ろを振り返っても勿論誰もいない。
それでも私は人気のない建物の裏道を走る。
今さっき誰もいないって言ったばかりけど少し訂正…
確かに誰もいないけど、“普通”の人から見れば誰もいないわけであって、私から見れば人よりももっと恐ろしいものに今追いかけられてるのだ。
ここまで言えば感がいい読者はわかるだろうが、一応言っておくと私には霊感がある。
産まれてからこの17年間、この力を持っていていい思いをしたことがない。
小学校の頃の遠足で行った山登りではそこで死んだ霊に足を引っ張られたり押されたりして何度となく崖から落ちて死にかけたり、プールでは水から上がれなくして溺れかけたり、夜寝てると上に人が乗っかっているなんてほぼ毎日のことだ。
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