395人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ
あたしはゆっくりと顔を上げる。
そう
「お前、何してんの?」
雨は
降り続ける
あたしを見下ろしている少年は、一息つくとしゃがみ込んだ。
「行くとこないのか?」
「――……」
これが
――…ニャー…
はにかんだような笑顔を見せると、少年はあたしを抱き上げた。
「…なら今日からお前はオレのもんなっ!」
繰り返される
運命の
…引き金。
ライは
少年を見上げた。
すこしだけ…
雨が止んだ
気がした。
「…いいだろ!
直感だ、直感!お前は口だしすんなよな!!」
少年はあたしを抱き抱えたまま、もう一人の大柄な男と話す。
「…わかりました。
もうこんな時間ですし、散歩を終えて屋敷へ戻りましょう、連夜様…」
「おぉ、じいにも伝えねぇとな!帰るぞ磯山田!!」
二人と一匹は巨大な門を離れ、屋敷へと入っていった…――
最初のコメントを投稿しよう!