てんこーせー

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「もういい!か、帰るぞ!」 「ちょ、姉さん速い!」 私は一体何を言おうとしたのだ? 手? なんでそんなことを言おうとしたのか… 『私は…なんで…』 …そんなの、決まっている 『聖が…好きだから…』 なら、なんで言うのを止めた…? 『怖かったんでしょう…?』 怖い…? 『彼に拒絶されるの、怖かったんでしょう…?』 そんな…聖は私を拒絶なんか…! 『そう言い切れるの…?』 …うるさい 『本当は気付いている、聖は私の事なんか…』 「うるさい!!!」 叫んで、私は枕をドアに投げ飛ばした 「…くっ!」 一体…私は何がしたいんだ? 「…バカみたい」 手を繋いで帰る?一緒にゲームをする? 私がしたいのはそんなことじゃない 「告白…?」 ああ、確かにしたい でも、きっと実らない 私は聖が好き でも…聖は…? 「はぁ…」 私はいつからこんなに弱くなってしまったのだろう…
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