距離

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おれは部屋の左奥に向かおうとした。 でも、また由梨が呼び止めた。 「………あ……あの…」 「……は…い…」 おれはつい緊張してしまった。 ―…だって…ビックリするじゃねぇか…。 こんな風に…布団から顔を出して… ちゃんとおれの顔を見るとか…。  由梨は少し強張った表情で言った。 「……自己紹…介…しませんか…?」 …その言葉は あまりにも予想外な言葉だった。 …自己紹介?…なんで急に…? おれは、あえて つっこまずに 「おっけー」と言った。
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