距離

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 翔吾は酎ハイを一飲みすると、 静かに話し始めた。 「おまえがいつも行っている不登校の女…  相原…なんだっけ?」 「由梨…」 「あっ、そうだった。その由梨ってヤツ、  過去に…氏家と  関係持ったみたいなんだ…」 …え… 「関係って?」 「…簡単にいうと…  氏家と相原は…ヤった…」 「…まじで?」 いくら翔吾の言葉でも これには少し信用しにくかった。 …だって…あの由梨が…氏家と…? …でも今日…性的質問をいきなり…してきたし…。 ってことは…過去に氏家と なんかトラブって…それでひきこもりとか? 「…で、話はそれだけじゃなくて」 「まだあるのかよ?」 コレだけでも充分驚いたのに…。 翔吾は寝そべっていた体を起こし、 おれの目を見ながら言った。 「…なんか…氏家の言葉が…  嘘っぽいんだよ…」 「…どーゆー意味だよ?」 …嘘っぽい? なにが…?
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