距離

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―…電車に乗って目的の駅で降り、 隠れてタバコを吸いながら 待ち合わせ場所に向かった。  わずか5分足らずで 目的の場所に着いた。 路地裏の奥の方に ひっそりと佇んでいる空き家…。 此処はおれ達の第2のたむろ場として、 よく行っていた。 …近所からは、夜に物音が聞こえたり 人影があったり… 幽霊屋敷として有名だけど、 物音も人影も全部おれ達がやっている笑  いつものように窓から入り、 少し薄暗い廊下を通って、 畳6畳の部屋のドアを開けた。 「お、翔吾」 「おう」 翔吾はすでに来ていて いつからいたのか ビールを2本飲み干していた。 「…氏家は?」 「まだ来てねぇ」 そう言うと、翔吾はおれに ビールを渡した。 「おっ。サンキュウ!」 「昨日のお返しだよ。島酒もあるぜ」
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