距離

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―…2人で酒を飲みながら 氏家を待った。 「…おそくねぇか?」 「おれ電話してみるよ」 翔吾はポケットから携帯を取り出し、 氏家に電話をかけた。 ―…プルルルッ… …静かな部屋に 2人しかいなかったから、 翔吾の電話の音も普通に聞こえた。 ―…プルルッ…『はい』 「あ、氏家!お前いまどこ?」 『今 空き家向かってるとこ。  あと5分くらいで着くから』 「おっけい。ちゃんと来いよ?」 『分かってるってwじゃーなぁ』  電話を切ると、翔吾は 外を見ながら言った。 「やばい大雨だな…」 おれも外を眺めながら思った。 …由梨…今なにしてるかな…。 休みの日は由梨の家に 行かないでいいけど、 ここ数日、由梨の家に通うのが 日課になっていたから なぜか そう思うようになっていた。
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