距離

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「…相原と関係持ったのは本当だ。  でも…それだけだ。」 ……は? 「それだけかよ?」 …おれと翔吾は拍子抜けだった。 その様子に氏家は笑いながら言った。 「つーかさ、  酒飲んでるときの言葉なんか  本気にすんなよw  おれ、酒飲んでたら  いろんな事デタラメに  話すからさぁ」 「…本当にそれだけか?」 氏家が吸おうとしたタバコを奪いながら 翔吾は言った。 「本当だって。返せよ」 氏家はイラッとしながら 翔吾からタバコを取った。 「つーかおれ、これから  用事あるし帰るわ」 タバコに火をつけると、 「じゃーな」と言い、 氏家は帰っていった…。 ンだよ、ソレ…。 「なんだよ、それ!」 怒りが抑えきれず、 部屋の壁をバンッと殴った…。 「和樹…落ち着け」 …この怒りは氏家に対してじゃない… 真実が聞けなかった…。 それが情けねぇ… おれに対しての怒りだ…。
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