距離

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 由梨の家に着き、 家のチャイムを鳴らすと、由梨母が驚いた表情で出てきた。 「…和樹君?今日は休みなんじゃ…」 「ちょっと由梨と話してもいいっすか」 由梨母の言葉を無視するように言った。 由梨母はフフッと笑いながら言った。 「いいわよ。由梨のお友達だもの」 玄関で靴を脱いで、 すぐに2階に上がり奥の部屋のドアを 軽く3回叩いた。 ―…返事は無い。 仕方なく、おれは部屋のドアを開けた。 …休みの日でも由梨は布団に包まっていた。 「……和樹…くん?」 由梨はビックリしながら顔を上げた。 …初めて名前で呼ばれたな…。 「ごめんな、いきなり来て」 「………」 …来たのはいいけど… なにをすればいいんだ…? 計画性ねぇな…おれ。
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