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俺はその夜。
寝ている玲子を起こす。
「俊夫?どうしたの?」
「お出かけしよう」
「うん!!」
嬉しそうに跳ね起きる玲子。
俺は。
玲子を連れて逃げた。
仕事も何もかも捨てて。
玲子を警察に連れていかれるよりはその方がマシだと思ったからだ。
月に見送られながら、俺と玲子は手を繋ぎ。
2人して姿を隠した。
これは俺の願いであり、玲子の願いなのだ。
彼女の頭では天罰なのだから。
捕まるのはオカシいじゃないか。
俺は現実からも逃げた。
玲子と居たいから。
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