ほっと一息。

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昼下がり       ゆっくりと腰を下ろして窓を見る     秋風は涼しく僕の気持ちを落ち着かす。      外の景色は見えない。 床に腰を下ろしているから。       もう三時なんだからいいだろ?ちょっとぐらい…       心の中でつぶやく…   ルパン似の電気屋が俺に缶コーヒーをくれた。     昼下がりにはもってこいのホットだ     握った瞬間にわかった       …あんた、皮膚が厚いんだな。       コーヒーの銘柄は     「ポッカaromax」   ブラック無糖だ       缶のくせに洒落た形してやがる       フタをあけて       フレーバーを楽しむ      良い香りだ。       しかし俺は口をつけることはしない         飲めないからだ         ブラックはもとより コーヒー自体飲まないんだよ。       マジで。     心でコーヒーを飲んでいると隣でガンガンと電気屋が仕事をし始めた   耳を澄ますと何か呟いている       頼むから後五分静かにしていてくれ…     一句浮かんだ     秋風に   飲めぬコーヒー     ル・パンかな
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