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昨日の約束通り海に来ました。 潮風と言うのでしょうか…。 とても優しいです。 波の音が私を手招きしているような錯覚に陥ります。 「どうだ?海は。広いだろ?」 とても広いです…。向こう岸なんていうものは見えません。 ただただ、深い青色が広がっています。 一度沖へ出たら二度と此処へ戻ってくることができない気がします。 「レイン…。お前はどう思ってるか知らないが…。俺はこの海が好きなんだ」 私も気に入りました。海。ご主人様と似てる気がします。どちらも優しい雰囲気を纏っているんです。 「この海を見てると…嫌な事を忘れられる気がするんだよ。それに…」 …それに…? 「レインとこの海に来てると、彼女と来ているような気分になれるよ…。いや…俺は、彼女が出来た事なんて無いけど…そんな気分になれるよ。レインが俺の彼女だったらいいのにな…」 彼女…彼女ですか。私は…ご主人様の彼女になりたいです。 しかし、ご主人様の彼女にはなれません…。立場が違います。 悔しいです。 苦しいです。 悲しいです。 辛いです。 ご主人様がそこまで私の事を思ってくれているのに…。 「そうだ、レイン。ウィンドサーフィンって知ってるか?」 ウィンドサーフィン…ですか…?よくわかりません…。 「乗ってみたいだろ?」 乗ってもいいのですか?乗ってみたいです。 ご主人様が組み立てを始めました。サーフボードに帆がついたような感じです。 「よし。まぁ組み立てはこんなものだ」
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