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「そういえば親父は?」
「朝から講義があるって言って、悠樹が起きる前に出ていきましたよ」
ちなみに父は大学教授を、母は専業主婦をしている。父の部屋には山ほどの専門書が置かれており、小説の類が割と好きな悠樹も、それを見るといつも唸ってしまう。
「ごちそうさま」
食事を終えると部屋に戻って身支度を整え、「行ってきます」と一言母に告げて家を出た。
久々の時間帯の、いつもの風景。そんな中を悠樹は歩いていく。ありきたりの、決まりきった日常。
教室に入ると、これまた変わらずに友人が話しかけてきた。
休みに入る前は退屈だと感じていたこんな日常も、約2ヶ月ぶりに友人たちとくだらない話をしているととても楽しく感じる。
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