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威力を増すためにガスボンベを追加したりするなどの工夫を加えたりしながら作ること一時間、作った数は十五個に達した。
「これだけあればなんとかなるでしょう」
「そうだね」
「でも、爆弾だけだと対処に困るかもしれないから他にも武器になりそうなのを探しましょう」
「そうですね」
月姫の考えはもっともであった。
爆弾は強力ではあるが、爆発するまでに時間がかかる上に下手をすると自分たちまで吹っ飛んでしまうかもしれないからである。
そういったことから、爆弾以外の武器は必要になってくる。
再度箱を物色しようとしたとき、風太は既に開けた箱の中に武器になるものがあったのを思い出して月姫を呼んで、その箱の所までいった。
「これなんかどう?」
「いいじゃない」
二人の目の前にはロッククライミングなどでつかうピッケルが四本詰まった箱があった。風太と月姫は二本ずつもつことにした。
さらに二人は、爆弾を半分ずつに分けると、近くにあった登山用の大きめのリュックに入れた。
風太は爆弾を入れる前に非常食のカンパンや缶詰に水をかさばらない程度に入れた後、その上に爆弾を入れ、ピッケルは両手に一本ずつ持ち歩くことにした。月姫は、ピッケルを一本手に持ち片方は食糧と医療品と一緒にリュックに入れた。
準備ができたところで二人は移動することにした。
「行きますか」
「ええ」
二人はこの地獄から脱出するための一歩を踏み出した。
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