序章

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―――……… ――…… ―…   「あたし、おーきくなったらぜったいりょうにーのおよめしゃんになりゅっ!!」 「…そっか、楽しみだな」   ――…… ―…   ジリリリリリリ― 「…ん…うるさ…」 目覚まし時計がけたたましく鳴り響く。朝はいつもすぐに起きられないため、私は布団の中でしばらくぐずつくのが当たり前になっていた。 覚まし時計を止めて起き上がり、そのまま5分ほどぼーっとする。 「奈津佳ーッ、早くしないと始業式早々遅刻するよー!?」 「…んー…」 頭が働き始め、母がリビングで呼んでいるのが聞こえた。
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