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「みねうちだ。
お前らなんざ斬る価値もねえよ、さっさと帰んな。」
愁はしっしっと手を振った。
立ち去ろうとしたその時、背中越しに声がした。
「あ、あの…ありがとうございます!
なんとお礼を言えば…」
さっきの少女、美緒が走ってお礼を言ってきた。
面倒くせえな…愁は心から思った。
「気にすんな、お嬢ちゃん。
じゃあ―」
「待って下さい!
あの…もしご迷惑でなければ私のお店に来ませんか?
もちろんお代はいただきません。」
まずいと悟った愁は苦笑いをした。
「いや、本当に…」
「食事処ですから少しですけどお酒ありますよ。」
酒という言葉に愁は負けてしまった。
結局愁は美緒の店に行くことにした。
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