同心っぽくない同心

16/16
19人が本棚に入れています
本棚に追加
/189ページ
「あれから10年…俺は居場所を見つけた。」 愁は呆然としていた。 いつの間にか美緒は店じまいを始めていた。 「今はそう思える…そんな気が…する…。」 意識が薄れていく、久しぶりに動いて疲れたのか愁は眠ってしまった。 美緒は愁に気づいて薄いかけ布団を持ってきた。 「今日は本当にありがとうございました。」 美緒は愁を見ながら呟いた。 愁の体から何かが落ちたのに気づいた美緒はそれを手に取った。 「こ、これって…奉行所の立入許可証!? …同心の方だったんだ。」
/189ページ

最初のコメントを投稿しよう!