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「あれから10年…俺は居場所を見つけた。」
愁は呆然としていた。
いつの間にか美緒は店じまいを始めていた。
「今はそう思える…そんな気が…する…。」
意識が薄れていく、久しぶりに動いて疲れたのか愁は眠ってしまった。
美緒は愁に気づいて薄いかけ布団を持ってきた。
「今日は本当にありがとうございました。」
美緒は愁を見ながら呟いた。
愁の体から何かが落ちたのに気づいた美緒はそれを手に取った。
「こ、これって…奉行所の立入許可証!?
…同心の方だったんだ。」
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