僕の命は“使い捨て”

公平なんて存在しない

僕や、僕の仲間たちを作ったオジサンが、こんなことを言っていたな。

「値段が安くても高くても、君たちは平等だ。」

これを聞いた時に、何足かの仲間が泣いていた。

でも、はっきりと言わせてもらえば、これはペテンだ。

「公平」「平等」なんてものはただの理想郷でしかない。

高価なクツシタは、小さなハンガーのようなものに丁寧に吊るされる。

安価なクツシタは、何足かまとめて袋に入れられる。

素材だって、装飾だって、何もかもが違う。

あの時、涙を流した仲間は、ワゴンセールでも泣いていた。