それはまるで蝶のように

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その時、俺の中ですべてが繋がった。  あげはと出会ったとき感じた違和感。 日記に貼られたプリクラに書かれた友達のフルネーム。 俺に「友達ですか??」と聞いたこと。 「不安」だと何度もいったこと。 全てはその記憶のリセットのせい。 あげはは1ヵ月の期間がくるといつも苦しんでいるのだろう。 次のタイムリミットまであと2週間。 このまま記憶がリセットされて俺との時間も忘れてしまうのがいやだった。 だけど、あげはにしてあげられることがあるのかわからなかった。 俺は無力だ。
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