それはまるで蝶のように

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次の日、俺は講義中もぼぉっとしていた。 ふと誰かが近寄ってきたのに気付いた。 どうやら休み時間になっていたようだ。 それは友達の陵だった。 「よぉ、佑!!どうした??元気ないなぁ~悩み事でもあるのか??」 「ん??あぁ…」 「なんだよ!!いつもの佑らしくないぞ。俺が聞いてやるからため込むな。」 「ありがとう…」 その後、俺は陵に昨日あったことを話した。 お代はジュースだったが…。 「そうか…。そんなことがあったのか…。だけど、『何をしてあげられるのか』じゃなくておまえが『何をしてあげたいのか』じゃないのか??」 「『何をしてあげたいのか』…。」 「そうだよ。…実は俺も似たようなことがあってな、気持ちがわかるんだ。」 いつもは笑顔を絶やさない陵が真剣な顔でそう語った。
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